最終日

 私は三越の関係者ではないが、見慣れた「華ひらく」の包装紙が池袋から消え去るのは、やはり寂しい。通い慣れたデパートには残ってもらいたいが、経営側からすれば採算の合わない店舗は閉鎖を考えるのは当然であり、消費者としては、時代の流れとして受け止めるしかない。

 地下の食料品売場には、何回足を運んだのか見当もつかない。自分の好みは決まっているから、立ち寄る店舗もほとんど同じ。販売員とも顔なじみになるし、いつもの販売員がいないと、何だかこちらが落ち着かなくなってしまう。客にそう思わすことができれば、店としては合格だろう。

 最終営業日の今日、最後の買い物のために地下食料品売場へ出かけた。開店直後にもかかわらず、店内はかなりの混雑。報道関係者も腕章をつけて歩きまわっている。
 いつも立ち寄った、総菜屋、寿司屋、酒屋、マーケットコーナーのレジ、ジューススタンド、ジェラート屋・・・  販売は活気を帯びていたが、寂しさは隠しきれない。店内で、「お世話になりました」「これからもずっと元気でね」の挨拶を繰り返し、名残惜しかったが店を後にした。

 長年、ここで働いている方々にとっては、まさに万感胸に迫る思いであろう。しかし、派遣勤務の方も少なくないようで、次の勤務先が決まっていないとの話も多く聞き、今の時代の典型的な問題が残されたようだ。閉店が発表された約7か月前は、雇用状況は今よりまだマシだったわけで、仕事をする側からすれば、一番悪い時期に最終日を迎えてしまったことになるだろう。

 経営側の努力が足りなくて終焉を迎えたのか、合併した相手側からの圧力なのか、それとも、客のニーズが変わり、単に時代の流れとしてとらえるべきなのか・・・ 一市民の私には、目の前を流れて行ってしまうものを眺めることしかできない。何につけても、残されるのは自分だけのような気がする。

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