道しるべ

 私の前に父がいたから、安心して何でもできた。

 ある日突然、自分が先頭に立たされた時、世の中の荒波の厳しさに遅ればせながら気がついた。舵につかまるのが精いっぱいで、とても思うような方向に進めない。それでも、コースを外すまい…と、しがみついていた。

 あれから16年。

 今進んでいるのはどの方角なのか? 間違っていないのか…?? 自問自答の連続だ。その時々の仕事の方針を相談する相手はいる。しかし、自分が向かうべき方向、追うべきものは自分で考えるしかない。多くの人が同じことで悩むのだろうが、私もその一人。仕事はこなしているが、何を目指しているのだろう… 了見が狭い証拠なのだろうか、わからなくなる。迷走しているような気さえする。

 作業がこう着した時に考えるのは、「父だったらどう対処するのか?」  イレギュラーな作業に対応する父の知識は、多少の経験を積んだ今の私が見ても、すごいものだった。すべてが経験に基づくものに違いないが、「そんなことも知っているのか?」という場面が数え切れないほどあった。

 

 はるか遠くに小さく見える、父の背中が道しるべ。

 言い回しは、ある方のスピーチの一部だが、言葉は自分で探した。心の中でずっと感じていたことだが、初めて言葉に出来た。辛い時、厳しい時に思うことはこれであり、逆に父が見ていることを意識して行動している。

 一つ一つの作業は何とかなるとして、自分の人生の進む方向は…?。

 社会の中の一人として脱線しないよう進んで行くはるか先に、父の背中が見えている。それが私の道しるべ。追いつけはしないだろうが、見失わず、必ずついて行こう。満足できる何かがあるに違いない。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

ナイス

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック